この山は1999年以前、香江の西側に聳え立ち、ずっと普通の山だった。
しかし1999年以降、江道山では多くの異変が起こり始めた。
百人もの人々が原因不明で失踪し、夜には山頂に火が灯り、年中稲妻が山頂で渦巻いていた。
このような異常な現象に対し、香江政府も警察も何の対策も講じようとしなかった。
対処できないのか、面倒を避けたいのか、その理由は不明だった。
江道山は当局により警戒線が張られ、山麓に壁が築かれ、兵士が常駐することになった。
誰も山に登らなければ、誰も怪我をすることはない。それが最も直接的な解決策だった。
この数年間、確かに山に登って異変を探ろうとする者もいたが、数歩進んだだけで両足の骨が折れてしまった。
恐ろしい限りだ!
それ以来、誰も近づこうとはしなくなった。
十数年後の今日、ここは徐々にSacred Mountainとなっていった。