この時、葉辰は長く息を吐いた。
まるで血の海の中にいるかのようだった。
正直に言えば、これほど多くの崑崙の強者を殺したことはなかった。
もし斬竜問天剣がなく、輪廻墓地の助けがなければ、今日、死んでいたのは自分だったかもしれない。
突然、この血の海の中に血煞の気が凝集しているのを発見し、それは狂ったように葉辰に向かって襲いかかってきた。
「これは?」
葉辰が反応する間もなく、体内の血竜の虚影が再び凝集し、さらに狂ったようにその血煞の気を吸収し始めた。
百人の鮮血は、葉辰と体内の血竜の虚影にとって大きな滋養となった。
おぼろげながら、葉辰は血竜の虚影の周りに赤い光が点滅し、その体が徐々に大きくなっていくのを発見した。
それだけでなく、それらの気が葉辰の体内に入り込み、葉辰に微かな突破の予感をもたらした。
「もしかしてこれで私はより強くなれるのか?」
葉辰は眉をひそめ、独り言を言った。
かつて師匠も似たようなことを言っていたが、当時は気にも留めなかった。今になって、本当にそうだったのかもしれない。
10分後。
すべてが吸収され尽くした。
血竜も葉辰の体内に戻った。
葉辰は斬竜問天剣を輪廻墓地に収め、同時に手から一つの玉佩を取り出した。
これは血盟地牢の鍵だった。
この鍵を手に入れたからには、血盟に行くべきだろう。
父の体内には守護の力が宿っているとはいえ、血盟の連中は何かしら対処法を持っているはずだ。
ただ、今回崑崙に入ったとき、あそこがどうなっているのかわからない。
すべてが変わってしまったのだろうか?
5年前に知り合った人々は、まだ生きているのだろうか?
葉辰は血盟地牢の鍵をしまい、空港の外へと向かった。
まだ外に出る前に、無数の人影が外で待ち構えているのを発見した。
包培民と百里雄だけでなく、老人までもが来ていた。
葉辰は指で印を結び、その陣法は直ちに消え、もはや何の効果もなくなった。
「葉様!」
包培民が一歩前に出て、極めて興奮した様子で叫んだ!
「先ほどの一連の出来事で、私も道を悟ることができました!培民はここで葉様に感謝申し上げます。」
包培民と後ろの守護者たちは非常に恭しい態度を示した。
一人で百人の崑崙の修錬者を斬るなど、千年来、誰一人としてできなかったことだ!
まさに妖怪のような存在だ。