四人は葉辰が去った方向を一瞥し、長く息を吐いた。
この煞神がようやく去ったのだ。
もし先ほど追及されていたら、相手の怒りを鎮めるために修為を失うことになっていたかもしれない。
崑崙虚は実際、華夏と同じで、実力は権勢には勝てないのだ。
その玉佩こそが権勢を表すものだった。
「崑崙虚の葉家か。なぜ最近はずっとこの葉家の話題ばかりなのだ。もしかして葉家は上古時代の地位に戻ろうとしているのか?」
「まあいい、我々が軽々しく推測できることではない」
「この当番が終わったら、早々に立ち去ろう」
他の者たちも次々と頷いた。
そしてその時、腰に瓢箪を下げた老人が門前に現れた。
老人は瓢箪を取り、一口酒を飲み、濁った瞳は少し朦朧としているようだった。
まるで酔っているかのようだ。
しかしその濁った瞳の下には、ふと一筋の鋭い光が漏れていた。
「葉おじいさんの孫がついに崑崙虚に入ったか。葉おじいさんの一手は本当に正しかったようだな。もし葉おじいさんの後の布石が正しければ、この小僧こそが千古の局面を打開できる唯一の人物かもしれん!
血戦殿の百人を斬り殺すとは、面白い、実に面白い。この小僧の身に秘められた秘密が、ますます興味深くなってきたわ」
「崑崙虚よ、お前たちが必死に探していた葉弑天が戻ってきたぞ!これからは安寧ではいられまいな」
「華夏はこの小僧に掻き回されて散々な目に遭った。今度は崑崙虚がもっと酷い目に遭うことになるだろう」
老人はそう言うと、ふらふらと崑崙虚の中へと向かっていった。
四人の門番が止めようとしたが、老人の姿を見るや否や、瞳を一斉に縮め、さらなる恐怖を感じた。
彼らは慌てて恭しく言った。「閣下、あ...あなたがどうしてここに?」
彼らはこの老人の身分をよく知っていたのだ!
崑崙虚にはこの老人の伝説が伝わっている!
それだけではない、彼らの宗門には一枚の肖像画があり、それはまさにこの老人のものだった!
葉辰は得てはならないが、この老人はさらに得てはならない存在なのだ!
老人は四人を相手にせず、再び一口酒を飲み、笑みを浮かべると、四人の視界から消えた。
……
崑崙虚。
沈石溪は界門から千メートル離れたところで足を止め、葉辰に言った。「葉先生、我々はこれから血盟に向かいますか、それとも他の場所へ?」