石震海は葉辰の手にあるものを一瞥し、断りたい気持ちはあったものの、最終的には受け取った。
彼は石三の生前の話から、葉辰の人柄をある程度理解していた。
受け取らなければ、葉辰は必ず何とかして受け取らせようとするだろう。
突然、石震海は何かを思い出したように、急いでポケットから絹布に包まれたものを取り出した。
絹布を開くと、中には金色の陣盤があった。
「葉辰よ、これはお前の師匠が弟子たちと医神門を去る前に残したものだ。当初は石三に託されたが、石三が亡くなった後、私が彼の遺品から見つけた。私にはこれが何なのか分からないが、お前なら研究できるかもしれない。」
「これがお前の師匠が残した唯一のものだ。」
「それと、石三から聞いた話だが、医神門の者たちが去る前、重傷を負った老人が医神門に現れたそうだ。お前の師匠はその老人を医神殿に連れて行き、三日間出てこなかった。」