石震海は葉辰の手にあるものを一瞥し、断りたい気持ちはあったものの、最終的には受け取った。
彼は石三の生前の話から、葉辰の人柄をある程度理解していた。
受け取らなければ、葉辰は必ず何とかして受け取らせようとするだろう。
突然、石震海は何かを思い出したように、急いでポケットから絹布に包まれたものを取り出した。
絹布を開くと、中には金色の陣盤があった。
「葉辰よ、これはお前の師匠が弟子たちと医神門を去る前に残したものだ。当初は石三に託されたが、石三が亡くなった後、私が彼の遺品から見つけた。私にはこれが何なのか分からないが、お前なら研究できるかもしれない。」
「これがお前の師匠が残した唯一のものだ。」
「それと、石三から聞いた話だが、医神門の者たちが去る前、重傷を負った老人が医神門に現れたそうだ。お前の師匠はその老人を医神殿に連れて行き、三日間出てこなかった。」
「三日後、その老人は消え、生死も不明だった。そしてお前の師匠は急に性格が変わり、一日後には医神門の弟子たちと共に急いで去って行った。」
「私が知っているのはこれだけだ。葉辰、お前は今や実力があるとはいえ、今日多くの勢力の前で完全に姿を現したのは良くない。どんな時でも、慎重に振る舞うに越したことはない。」
石震海は言い終えると、葉辰の視界から消えた。
ある事柄については、葉辰一人に考えさせるしかなかった。
葉辰は石三の墓碑を見つめ、深い思考に沈んだ。
老師はなぜ医神門の者たちを連れて急いで去ったのか?
彼は老師の性格を知っていた。争いを好まず、名利を追わず、喜怒哀楽さえも見せなかった。
しかし石叔の話から明らかに、医神門に何かが起きたのだ。
この事件の導火線は、あの重傷を負った老人だった。
葉辰は金色の陣盤に血を滴らせて認主を試み、あるいは霊識を送り込もうとした。
しかし全く効果がなかった。
これは陣盤ではあるが、何らかの力で封印されているかのようだった。
全く開くことができない。
突然、葉辰は何かを思いついたように、医神門の旧跡へと急いだ。
答えを探すには、まだ一つの方法があった。
大道探索の術で、すべてを明らかにする!
ただし大道探索の術は老師から教わった強力な術法で、当然対抗手段も知っているはずだ。