なんと!
一本のタバコで白展元の法器に対抗しようというのか?
白展元とその部下たちは、表情が呆然としていた。
むしろ可笑しいとさえ感じた。
彼らは葉辰の手にあるタバコに霊気が全くないことを知っていた。
ある意味では、全く殺傷力がないのだ!
こんなものでどうやって法器を破るというのか?
白展元の顔が歪んだ。
丸5年間、誰一人として彼をこれほど軽視し、このような傲慢な態度を取る者はいなかった。
かつて彼が陣盟から奪った至宝こそが、手中の扇子だ!
この扇は陣古扇と呼ばれ、上古の陣石で作られたものだ。
その中には無上の陣法の道が秘められている。
価値は計り知れない。
価値はさておき、陣古扇で陣を結べば、陣法の強度は十倍、あるいは百倍にも上がる。
殺陣を結べば、姿なき殺人も可能だ。