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その時の葉辰は、自分の行動がこれほどの反響を呼ぶとは思いもよらなかった。
彼の手には、その古めかしい銀針が現れていた。
手に握ると、その中でエネルギーが流れているのを明確に感じることができた。
中のパワーを発動させれば、林青玄の最強の一撃には及ばないものの、崑崙虚の強者を何人か倒すことはできるだろう!
傍らの林青玄は葉辰が銀針を受け取るのを見て、腕を軽く振ると、薄い霧が紀霖を包み込んだ。
紀霖は一瞬驚き、目には戸惑いの色が浮かんだ。
「弟子よ、お前の側にいる少女はお前に脅威とはならないが、念のため、あの数秒の異象の感覚を一時的に消しておく。」
「医道通神の異象が青玄峰で起きたのは、特に意外なことではないが、外の者にお前だと気づかれないようにしておくべきだ。さもなければ、武道の宗門たちがお前を生かしておかないだろう。」