林青玄は冷笑いを浮かべた。「私、林青玄が認めた者に、お前のような無学な後輩が手を出すとは?命が惜しくないのか」
林青玄の者!
無学な後輩!
これらの言葉に青玄峰の老祖は動揺した。
彼は脳裏に浮かぶ幻影が葉辰からのものだと確信した!
林青玄が死んでいなかったどころか、この若者の体内にいるとは思いもよらなかった!
この信じられない出来事が、こうして起こったのだ!
「最後のチャンスをやろう。そのチャンスが何なのか、お前自身で考えろ!」
「それと、葉辰は私の最も得意とする弟子だ。かつてお前たちに渡した青玄玉も葉辰のものだ!」
言い終わると、林青玄の幻影は彼の脳裏から完全に消えた!
青玄峰の老祖は葉辰を凝視していた。
先ほどの青玄峰で医道通神の異変が起きた理由が、やっと分かった!
すべては目の前の若者のせいだったのだ!
林先祖が彼の体内にいたとは、結局、青玄峰の全員が先祖を怒らせてしまったのだ!
「ドスン!」
全員が驚愕する中、青玄峰の老祖は両膝をついて地面に跪いた!
葉辰の前に跪いたのだ!
「後輩、先...葉様にご挨拶申し上げます!」
「先ほどは葉様のご身分を存じ上げず、どうかお許しください」
この言葉が発せられると、世界が静まり返ったかのようだった。
林如海をはじめとする青玄峰の弟子たちは目を丸くして、まるで幽霊でも見たかのような表情を浮かべていた。
後輩?
葉様?
跪拝?
一体何が起きているんだ!
青玄峰で至高無上の地位を持つ老祖が、一人の若者の前に跪き、自らを後輩と呼ぶなんて。
これは余りにも非論理的すぎる。
傷を負った林如海は少し回復し、弱々しく言った。「老祖、これは...」
青玄峰の老祖は何かを思い出したように冷笑し、「全員跪け!」
「今日から、青玄峰は葉様一人の命令にのみ従う。違反者は、私が真っ先に斬る!」
「それと林如海よ、青玄玉はお前が持っているはずだ。すぐに取り出して葉様にお返しせよ!」
「この天下で、青玄玉を扱う資格があるのは葉様だけだ!」
この瞬間、老祖の命令に従い、全員が跪いた!
林如海だけが呆然としていた。
青玄玉を渡せだと?
これは林青玄の力が宿った玉だぞ!
こんな貴重な宝物を、正体の分からない若造に渡すなんて、何の理由があるというのだ!