第691章 口封じの殺人!(1更)

「無上魂根?」

葉天正は眉をしかめ、何かを思い出したような表情を浮かべた。

かつて妻江佩蓉と幽魂監獄に5年間閉じ込められていた時、妻から少なからず色々なことを聞いていた。

江佩蓉は華夏では逆天の霊根を持つ存在で、それゆえにこれほどの波紋を呼んでいたのだ。

一方、彼は凡根だった。

それも検査済みの。

むしろ廃根とさえ言えた。

華夏の武道界の人々から見れば、江佩蓉には全く相応しくない存在だった。

江家が猛反対したのもそのためだ。

しかし、この半年の出来事を通じて、自分が普通ではないことに気付き始めていた。

息子の葉辰は恐ろしいほどの実力を持ち、わずか5年で今の境地まで修練を積んでいた。

幽魂監獄を破る力は人を震え上がらせるほどだった。

もし本当に自分が凡根なら、どうして江佩蓉とこのような逆天の子供を産むことができただろうか?