周道軍は周りを見渡し、全員が山のように動かないことに気づき、言った。「これほどの騒ぎなのに、なぜ血盟の誰一人として気づかなかったのか。どうやらあなたは剣術だけでなく、陣法師でもあるようですね。我々血盟はあなたを見くびっていたようです。これが血盟が華夏で常にトラブルを起こす原因なのでしょう。盟主があなたの首を見たら、きっと喜ぶでしょう」
言葉が終わると、冷たい殺気が広がった。
「盟主はいつか地下牢に来ると予測していたが、まさかこんなに早いとは!来たからには、ここで命を落とすがいい」
言葉が落ちると、周道軍が動いた!
急速な破空の音が響き、強大な気勢が広がった。
葉辰は聖王境の強者に対し、同じく最強の気息を放った!
二人の気勢は天に昇り、狂風となって天地に轟いた。
天地の間には、殺気が充満していた。
周道軍の手には赤い霊棒が現れた!
彼は一端を握り、一撃を繰り出した!
恐ろしい威圧が巨山のように葉辰に押し寄せた!
彼の口元には残忍な笑みが浮かんだ!
聖王境が超凡境と戦うなど、あまりにも容易すぎる!
彼の聖王境は丹薬で積み上げた結果で、実戦能力は劣るものの!
しかしそれがどうした!必ず圧倒できる!
葉辰は赤い霊棒が空を切って迫るのを見て、避けるどころか一歩前に踏み出した!
本命霊符を繰り出した!
「雷落!」
一筋の寒光が閃き、九天の神雷のように打ち下ろされた。
同時に、一剣を振るった!
葉辰のこの一撃の速さは、極限を超えていた。
天地に残像が広がり、人の目では追いつけないほどだった。
葉辰は自分の万道剣法と相手の赤い霊棒、どちらが強いか確かめたかった!
万道剣尊から教わった技は、崑崙虚のそんなゴミのような功法では太刀打ちできない!
轟……
瞬く間に、激しい轟音が響き渡った。
恐ろしい衝突は、実質的な気波となって四方八方に広がっていった。
天地の間に、気波が飛び交う。
それぞれの気波は、実質的な殺傷力を持ち、葉辰が張り巡らした陣法に激しく打ち付けた。
陣法が砕けそうになるほどだった!
周道軍と葉辰は共に二歩後退した!
一撃で互角とは!
どうしてこんなことが!
「超凡境のくせに、なぜ私と同じ力を発揮できる!」
周道軍はようやく葉辰を大きく見誤っていたことに気づいた!