第703章 悪夢!(1更)

その瞬間、空気が凝固したかのようだった。

世界全体が静寂に包まれた。

「師尊」という二文字の響きが天地に鳴り響いた!

その余韻が長く続いた。

百人もの人々が一斉に跪き、黒い影が広がった!

この光景は目を見張るものだった!

これは万剣宗なのだ!

万剣宗は崑崙虚では権勢の大宗とは言えないが、諸宗門の中では間違いなく上位50位に入る!

剣道で言えば、万剣宗は剣道宗門の上位10位に入るほどの実力がある!

そんな存在が、今この瞬間に全員跪いているのだ!

これは一体どういうことなんだ!

しかも万剣宗宗主の凌雲度までもがそうなのだ!

凌雲度は剣気が天を覆うほどで、傲慢で、普段から人と話すときも冷たい態度を取る!

崑崙虚でも有名な強情者として知られている!

そんな人物が、目の前の若者に向かってこうして跪いているのだ!

方宗主と、その後ろにいる数十人は息を止め、目をこすった。

まるで夢のようだった!

何より、これら全てが너무も幻想的に起こったのだ!

剣で腕を軽く切って確かめる者もいた。

痛みは極めて鮮明だった。

これは現実なのだ!

「はっ!」

群衆は息を飲み、その目は冷たい表情の若者に釘付けになった。

傷だらけの若者は、松のように凛として立ち、その姿は絶世の風格を漂わせていた!

その眼は寒星のように冷たく、一度触れれば殺戮の気配が感じられた。

これが葉弑天、崑崙虚の無数の宗門を恐れさせた葉弑天なのか?

剣血沈は非常に不愉快な表情を浮かべ、今の彼には抵抗する術がなかった!

万剣宗は葉弑天を討伐しに来たと思っていたのに!

今や何てことだ、葉弑天の味方についているとは?

師尊?

二十歳そこそこの若者がどうして万剣宗の師尊であり得るのか!

あり得ない!

剣血沈は血を飲み込み、半跪きの凌雲度を睨みつけながら尋ねた:「凌宗師、お前...お前は間違いないのか、この若者が本当にお前の師尊なのか?年齢からすれば、お前の孫になれるほどだぞ!」

凌雲度は依然として頭を下げたまま、冷ややかに言った:「剣血沈、もう一言でも無駄口を叩けば、必ずお前を斬り殺す!」

そう言うと、彼は葉辰を見て、恭しく言った:「師尊、この状況をどのように処理いたしましょうか」

葉辰は周りに跪いている百人を見て、どうすべきか迷っていた。