そう言いながら。
その石の扉がゆっくりと開かれた。
中からむせ返るような灰が噴き出してきた。
マシューは急いで中には入らなかった。
彼はスフィンクスを興味深そうに見つめた:
「質問をもう少し答えられますか?つまり、一つ質問に答えるごとに、もう一つ物を持ち出せるということ?」
スフィンクスは冷淡に言った:
「それは無理だ。」
マシューは少し残念そうな表情を浮かべたが、すぐにまた尋ねた:
「あなたは誰のために働いているんだ?」
「血旗家がこんな献祭の間を作ったのは、明らかに副葬品を収納するためのものだ。それなのになぜここにスフィンクスがいるんだ?」
スフィンクスは素早く答えた:
「スフィンクスは質問をするのは好きだが、答えるのは好きではない。」
「だが、君の奇妙な発想を考慮して、少しだけ情報を明かそう。我々スフィンクスは最も強力な宝物を守るためだけにここにいる。」
「だから、早く中に入れ。ただし、覚えておけ。君たちは一つしか選べないし、選ぶ時間は十五分しかない。」
二人は目を合わせ、一目散に石の扉の中へと入った。
石の扉の先には、広大な部屋が広がっていた。
部屋の四方にはガラス製の陳列棚がずらりと並んでいる。
魔法使いの火の灯りが明るく灯ると。
ガラスの棚面が白く輝く光沢を反射した。
まるで以前マシューが述べた通りだ。
この献祭の間は副葬品を埋める場所というよりも。
むしろ大規模な宝物のコレクション室のような印象を与えた。
二人は陳列棚の間を歩いた。
彼らはそれぞれの副葬品の形状と外見をはっきりと見ることができた。
しかし、強大な力が彼らの感覚をより深く進ませるのを遮っていた。
墓地領域でさえ、それ以上の効果を発揮することはできなかった。
……
「ヒント:献祭の間のすべての物品に伝説の魔術“埃塗りの宝光”が恒常化されていることに気付く。
埃塗りの宝光:すべての宝物を最も原始的な姿だけに保つための魔術であり、魔法の波動や追加の歴史的情報を感じ取ることはできない。
すべては肉眼で観察し、心で聴かなければならない。」
……
なんてことだ。
ここにある副葬品にまで伝説の魔術が施されているなんて。
レイガはこんなこと一言も言ってなかった。
献祭の間を歩きながら。