第131章 おかまいなしの伍宏昌_1

「おい、こいつだ!」黄毛が入口から入ってきて、秦玉を指差した。

彼の言葉が途切れると、一人の若者が歩いてきた。

彼は指輪を着けた指を撫でながら、秦玉にゆっくりと近づいて来た。

「お前が俺のいとこを殴ったのか?」と若者は上から下まで秦玉を見渡しながら言った。

「殴られた理由を聞く気はないのか?」秦玉は冷笑した。

「それはどうでもいい、お前が我がいとこを殴ったのなら、今日お前を片付けてやる!」若者は冷然と言った。

秦玉はこの青年が理無しであると悟り、手を振って言った。「陸树铭を連れてこい」

この若者は一瞬困惑し、すぐに怒り出した。「我々の陸総は忙しいんだ、いつでも呼び出せるものじゃないだろう!」

「連れてこないなら、私が連れてくるよ」秦玉は携帯を取り出し、陸树铭に電話をかけた。

すぐに陸树铭は電話を受けた。

彼は電話の向こうで熱心に言った。「シン先生、こんな深夜に何のご用で?」

秦玉は言った。「陸総、あなたの夜色KTVという店は知っていますか?」

陸树铭は一瞬困惑し、急いで答えた。「ええ、私はちょうど今夜色KTVにいるんです。遊びに来るんですか?すぐにご案内しますよ!」

「いや、私は今、夜色KTVにいる。あなたのマネージャーが私を廃棄しようと脅しているんだ」と秦玉は冷笑した。

電話の向こうの陸树铭の顔色は一瞬にして変わり、彼は急いで質問した。「シン先生、どこにいるんですか?すぐに向かいます!」

「888号室」と秦玉は言った。

「わかりました、すぐに行きます!」と陸树铭は焦って言った。

電話を切った後、秦玉は黄毛のいとこの方を見つめた。

「陸树铭はすぐに来るよ」と秦玉は淡々と言った。

「ふふ、酒を飲みすぎて頭が廻っているみたいだな。お前が誰だと思っているんだ?陸総はお前が呼べばすぐに来るとでも?」この青年は冷笑した。

秦玉は彼と無駄口を叩くのは面倒だったので、口をつぐんだ。

黄毛のいとこは冷たく鼻を鳴らし、手を振りながら言った。「持ってくれ、彼の体をほぐしてやってくれ」。

「てめえの足を折ってやれ!」黄毛が横で悪狠で言った。

「了解」と彼のいとこは無表情だった。