第132章 伍宏昌の友情の証-1

伍宏昌の言葉を聞いた柳毅の顔には、驚きと喜びが見えた。

南の街では、伍宏昌の名もさる程であった。

彼がシンギョクに痛めつけられたという噂はほとんど知られていなかった。

「伍様、本当に?シンギョクさんはなかなか手ごわいですよ。」柳毅が何も言わないうちに、柳世辉が急いで尋ねた。

伍宏昌は軽く鼻を鳴らして言った。「私にとって、そのシンギョクは大したことない!触れる価値もない!」

「それはそうですね。伍様は既に有名で、シンギョクなどあっという間に片付けられるでしょう。」と柳毅が笑いながら言った。

伍宏昌は笑って言った。「リウ社長が私を信用してくれるなら、2日間くらいでシンギョクの首を持ってきますよ!」

「本当に?」と柳毅が喜びを隠せず、急いで尋ねた。

伍宏昌は頷き、「約束は守る。ただし、事が済んだら、柳家の株の10%を欲しい。それでいいだろう?」と言った。

「問題ない!」と柳毅は急いで頷いた。

「それでは、再来の明日に会いましょう。」と伍宏昌は立ち上がり、堂々と部屋を出て行った。

伍宏昌が去った後、柳世辉は冷笑した。「伍さんが動けば、シンギョクは死んだも同然だ!」

「引き立てありですね。ここ数年で陶山以外、伍宏昌が敗北したことはない。シンギョクなど手の内!」と、柳毅は連続して冷笑した。

...

姚青があまりにも長い間運転を続け、ようやく孫莹を彼女の家まで送り届けた。

孫莹の家は南の街の高級な住宅地区にあり、ここは別荘地ではないけれども、一軒一軒の住まいが広々としていて、最小でも300平米になるという。

「これが孫莹の家だよ。」と陳欣が外を指して言った。

シンギョクが頷き、車を停めた後、孫莹を抱えてコミュニティの中へと歩いていった。

一通り歩いて孫莹の家のドアまで来ると、シンギョクはドアをノックした。まもなく、孫莹の父親であるスン・フーがドアを開けて出てきた。

シンギョクの姿を一瞬に見ただけで、スン・フーの顔色が急に変わった。

彼が孫莹を抱いているシンギョクを見ると、その顔は一気に真っ赤になった!

「シンギョク、君が私の娘に触れるとは思わなかった!許さないぞ!」とスン・フーが歯を剥き出してシンギョクに向かって突進した。