第153章 古株の宗師!_1

シンギョク黙は何も言わず、韦明を全く理解していなかった。

まあ、友人を作るというようなことも、数言で完全に説明できるようなものではない。

韦明はシンギョクの心情を見抜くかのように、話題を変えて言った。「シン先生は観光でいらっしゃったのですか?私がこの辺りに詳しいので、一緒に散策しませんか?」

シンギョクは彼を一度見つめ、頷いて言った。「いいですね、それならお願いします。」

その後、韦明はシンギョクを連れて近くを散策し、周辺の屋台をほぼ全て紹介した。

しかし残念なことに、それらはシンギョクが求めていたものではなかった。

「この辺りには薬草とかはないのですか?」とシンギョクが尋ねた。

韦明は一瞬呆然とした後、笑って言った。「あるにはあるんだけど、ここで売られている薬草のほとんどは、お金持ちの土豪を騙すためのものなんだよ。」

「つまり、ここで売られている薬草のほとんどは、粗悪な品を良品と偽って、地元のお金持ちをだましているんだ。

韦明の説明を聞いた後、隣にいた杨老は少し恥ずかしそうに見えた。

「シン先生が薬草を探しているなら、機会があればあなたを連れて行く場所があるよ」と韦明は笑って言った。

シンギョクは微笑んで頷いて言った。「それなら助かります」

薬草が売られていないのなら、シンギョクにとってそこに留まる必要はなかった。

たとえそうでなくても、明日は中国医学の大会に参加しなければならない。しっかり休まなければ。

ちょうどシンギョクと韦明が挨拶をして去ろうとしたとき、シンギョクは周囲に極めて強烈な気配を感じた。

その気配の波動は、燕江を除いて、シンギョクがこれまで感じたものの中で最も強かった!

それだけでなく、その者には殺気があり、直接シンギョクに迫ってきた!

韦明もまたこの強大な気配に気づき、思わず声を上げた。「内気宗師?」

シンギョクは眉をひそめ、警戒しながら周囲を見回した。

そうすると、ほどなくして遠くから男がゆっくりと歩いてきたのが見えた。

「お前がシンギョクか?」とその男は言った。男の年齢は50歳くらいに見えたが、体の筋肉線がまったく老いて見えることはなかった。