第249章 大宗師の境!

秦玉の言葉に、思わず首を傾げてしまう。

彼から漂う気配は、内勁大師のものではないか?まさか実力を隠していたのか?

「もういい加減にしろ、秦玉、私たちを騙すつもりか?」誰かが冷たく言った。

「覚えておけ、お前がどれだけ強くても、所詮は内勁大師だ。実力には限界がある。」

「階級を超えて戦えるのがお前の限界だ。こんなに大勢を相手に戦うつもりか?死ぬだけだぞ!」

周りの冷ややかな嘲笑に、秦玉は大きく笑い出した。

「はははは!」秦玉の笑みは狂気じみていた!

「こんなに大勢で私を殺そうとするとは、光栄だな。」秦玉は冷たい目つきで皆を見回した。

「全員まとめて来い、この秦玉が恐れるものか!」怒鳴り声が響いた!

すると、秦玉の身から放たれる気配が急激に上昇し始めた!

彼の実力は内勁大師から一気に宗師の境へと跳躍した!

その凄まじい勢いは、周囲を轟音で包み込んだ!

恐ろしい威圧感に、皆の心は恐怖に震えた!

「この秦玉、やはり実力を隠していたか。」陰から、誰かがつぶやいた。

段石と景路たちも眉をひそめた。

この秦玉が宗師だったとは?

皆が不安を抱えている中、韓一龍が冷笑して言った。「宗師又如何?お前一人の宗師で、これだけの人数を相手にできると思っているのか?」

秦玉は目を細めて韓一龍を見つめ、冷笑した。「そうかな?では、これはどうだ?」

言葉が終わるや否や、秦玉の実力が再び上昇した!

宗師の境から、直接大宗師へと踏み込んだ!

大宗師一品、大宗師二品、大宗師三品...

秦玉は内勁大師から、一気に三品大宗師の境まで到達した!

澎湃とした霊力が、秦玉の周身を取り巻いた。

深い森の無数の草木が根こそぎ引き抜かれた!

現場は砂埃が舞い、まるで世界の終わりのようだった!

これこそが三品大宗師の実力!

「秦さんが三品大宗師の境に達していたとは!」江古は驚きと喜びを隠せなかった!

なるほど、秦玉がそれほど自信に満ちていたわけだ!三品大宗師の境界なら、確かに全員を見下せる!

「まずい。」

皆の心に、暗い影が差した。

大師の境の秦玉でさえ章華を圧倒できたのに、今や三品大宗師となった彼の実力は、一体どれほど恐ろしいものになっているのか?

「若様、お気をつけください。」韓一龍の側近たちは素早く韓一龍を後ろに庇った。