双方の気配が急速に上昇していた。
二人の間には、衝突が形成されていた。
「シュバシュバ」という音が絶え間なく響き、周囲には強風が吹き荒れ、砂埃が舞い上がっていた。
秦玉は眉をひそめていた。二人はまだ手を出していなかったが、秦玉は遅封の気配が古太初を上回っていることを明確に感じ取っていた。
「古太初、死ね!」遅封が怒鳴り、その姿が突然消えた!瞬きする間もなく、拳が古太初の目の前に迫っていた!
古太初も負けじと拳を振り上げて応戦した!
「ドン!」
この大きな衝突で姚青は吹き飛ばされた!
秦玉も数歩後退し、やっと体勢を立て直した!
古太初の表情は良くなかった。この一撃で明らかに手首を痛めていた。
一方の遅封は、両手を後ろに組んで極めて落ち着いた様子だった。
秦玉はその状況を見て、急いで前に出て古太初の前に立った。