「罠?どんな罠があるというの?」秦玉はあまり気にしていなかった。
桃子は元々寡黙な性格だったため、それ以上何も言わなかった。
二人はここで長い間待っていた。
正午になってようやく、外から人が入ってきた。
来たのは一人の青年で、豪華な服装をし、並々ならぬ気迫を放っていた。
そして彼の後ろには、ボディーガードのような男が二人ついていた。
秦玉がよく見ると、この二人のボディーガードは三品大宗師だということに気づいた。
「ボディーガードまでも三品大宗師とは、相当な背景があるようだ」秦玉は心の中で思った。
その青年は大股で秦玉の前まで歩いてきて、ドカッと座った。
彼は秦玉を上から下まで見回して、言った。「お前が俺を診るのか?」
秦玉は頷いて言った。「そうだ。どこが具合悪いんだ?」