この貯蔵室内の霊気を感じながら、秦玉は思わず心が動いた。
さらに前を見ると、この貯蔵室には数百年の薬材が青々と生い茂っていた。
秦玉は思わず唾を飲み込み、全て持ち去ってしまいたいという考えが浮かんだ。
もちろん、それは考えただけだ。
そのような略奪は、秦玉の性格に合わない。
彼は数十年物の薬材を百株取り、貯蔵室を出た。
「数えてみてください。全部で百株です」秦玉は薬材を二人の前に置いた。
二人の薬師は急いで頭を下げて言った。「秦薬師、登録をお願いします」
「わかりました」秦玉は頷いて承諾した。
彼は紙に自分の名前と薬材の数量を書き、その後、これらの薬材を全て空間法器の中に収めた。
住まいに戻ると、秦玉は急いでこれらの薬材を取り出した。
床一面に広がった薬材を見て、秦玉は思わず大金持ちになった錯覚を覚えた。