第352章 顔の老爺子が罵られる_1

「あなたが私を何と呼んだ?」顔の老爺子の顔色が、徐々に冷たくなっていった。

青年は全く事態の重大性に気づいておらず、イライラした様子で言った。「あんたなんか死んでしまえ!さっさとどけ、老人いじめる気なんてないから。」

それを言い終えると、青年は再びシンギョクを見つめた。

彼は手を伸ばしてシンギョクの鼻を指差し、「チケットが欲しいんだろ?いいよ、一万元一枚だ。お金がなくてもいい、君の彼女にちょっと付き合ってもらえば、タダであげるよ。どうだ?」と言った。

その言葉を聞いて、シンギョクはもう我慢できなかった。

彼は手を挙げて、一発の平手打ちを青年の口に叩き込んだ。

その手は力を抑えていたにも関わらず、青年の口は血でいっぱいになった。

「お...お前、私を叩くとはね、お...お前、待ってろよ!」青年は怒りに顔を染めて言った。

シンギョクは冷たく彼を見つめ、「お前、まだ無駄口を叩くつもりか。そうなら、お前の口をボロボロにしてやる。」と言った。

シンギョクの殺気を感じると、青年は怖さで震えた。

彼は口を開けたまま、何も言えずに驚いていた。

シンギョクは身をかがめて、青年の手からチケットを奪い返し、窓口に返した。

自分のチケットを購入した後、シンギョクはゲンジャクセツに向き直り、「さあ、行こう。」と笑って言った。

ゲンジャクセツは少し怒っているようで、顔色が自然でなかった。

「まあ、もう怒らないで。」顔の老爺子はにっこりと笑って言った。

「今日は遊びに来たんだから、そんなくだらない人間に、気分を損なうわけにはいかない。」

顔の老爺子の言葉を聞いて、ゲンジャクセツの顔色が少し和らいだ。

窓口。

その青年は、仲間に支えられて立ち上がった。

「強くん、大丈夫?」仲間が尋ねた。

強くんと呼ばれる青年は険しい顔をして、地面に唾を吐きつつ、歯を食いしばって言った。「まだ誰もこの李文強を手出しすることなどない!北州島についたら、確実にあいつらを殺してやる!」

「もちろんだろう、おじさんは北州島のオーナーなんだから、彼らをやっつけるなんて一言で済むことだよ!」