江古の去っていく背中を見つめながら、秦玉は黙っていた。
江古は長い間秦玉に従ってきたが、二人とも心の中で一定の距離を保っていることを、彼はよく分かっていた。
今の江古がこのような選択をできたことに、秦玉はすでに安堵していた。
「姚青、準備しろ。今夜、私と一緒に蛟龍郷に行く」と秦玉は言った。
これを聞いて、姚青はすぐに慌てた。
彼は秦玉の側に駆け寄り、目を見開いて言った。「秦さん、冗談でしょう?今蛟龍郷に行くなんて、わざと自分を人目に晒すようなものじゃないですか?」
秦玉は姚青を一瞥し、軽くため息をつきながら言った。「私も知りたいんだ。今の私に、どれほどの実力が残っているのかをな。」
「それなら私と練習すればいいじゃないですか」と姚青は不満げに呟いた。
秦玉は手を振って言った。「もういい、余計なことを言うな。出発の準備をしろ。」