第472章 聖儒門、来たる！

この言葉を聞いて、秦玉の顔に一筋の重々しい色が浮かんだ。

洪一門の者たちがもう入国したのか？あの十人の半歩武侯は？

「秦玉、今どこにいる？私と龍長官で相談したんだが、一旦戦区に避難させようと思っている」と武おじさんは重々しく言った。

「同時に、洪一門の者たちを捕まえに人を派遣する」

これは悪くない案だったが、秦玉には承諾できなかった。

なぜなら、秦玉に残された時間があまりにも少なかったからだ。避難すれば、いつまで隠れなければならないかわからない。

だから、どうしても早急に半歩武侯の境に踏み込まなければならなかった。

「武おじさん、ご好意ありがとうございます」秦玉は深く息を吸った。

「でも、今は戦区に行けません」

向こうの武おじさんは一瞬戸惑い、不思議そうに尋ねた。「なぜだ？」

秦玉は重々しく言った。「あと一ヶ月ほどで、顔若雪と韓威の結婚式があります。時間を無駄にはできません」

「戦区は確かに安全ですが、安全である代わりに、必ず資源が不足します」

「だから...ご好意は受けられません」

向こうの武おじさんは呆れたように言った。「秦玉、お前が死んでしまえば、何もかもおしまいだぞ！」

秦玉は少し黙った後、言った。「対策は考えます」

そのとき、遠くから曲長老が歩いてきていた。

彼らの速度は速くはなかったが、決して遅くもなかった。

「武おじさん、先に切らせていただきます。こちらに用事がありますので」

そう言い残すと、秦玉は急いで携帯を切った。

その後、秦玉は遠くの一行を見つめ、静かに彼らの到着を待った。

十数分後、ようやく彼らは秦玉の前にやってきた。

先頭を行くのは中山服を着た老人で、冷たい表情をしており、気品があり、上位者の気質が明らかだった。

「お前は何者だ？」曲長老が先に進み出て、冷たく尋ねた。

秦玉は背後の水韻塔を指さして言った。「私はこの塔の主です」

「お前がこの塔の主だと？」曲長老は眉をひそめた。

彼は冷笑して言った。「水韻塔に主がいるなんて聞いたことがないが？」

「申し訳ありませんが、以前はいませんでしたが、今はいます」秦玉は平然と答えた。

「聖儒門は名門正派を称していますが、さすがに強盗まがいのことはしないでしょう？」秦玉は笑みを浮かべて言った。

曲長老の表情が一瞬曇った。