第472章 3清の古樹

水韻塔の中で、秦玉は曲長老と同じ考えを持っていた。

「水韻塔が欲しいだと?ふざけるな!」秦玉は冷ややかに言った。

先ほどの曲長老との会話の中で、秦玉は突然ある可能性に気づいた。

それは水韻塔の下に、何か秘密が隠されているのではないかということだ。

曲長老の部下が援軍を呼びに戻り、東川に戻ってくるまでには少なくとも12時間かかる。

秦玉はこの12時間を使って、秘密が水韻塔の下に隠されているかどうかを確かめようと思った。

全ての準備が整うと、秦玉は作業を開始した。

彼の掌が光を放ち、強烈な霊力が秦玉の拳に集中した。

次の瞬間、秦玉は地面に向かって強烈な一撃を放った!

「ドン!」

地面全体が地震のように激しく揺れ始めた!

地面には無数の亀裂が走った。

「なんて硬い地面だ」地面の亀裂を見て、秦玉は驚愕した!

普通の地面なら、この一撃で粉々になっているはずだ。

考えている暇はなく、秦玉は再び拳を振り上げて地面に叩きつけた。

「ドン!」

また一つの轟音!今度は水韻塔全体がわずかに揺れ始めた!

「くそっ、このガキ、まさか水韻塔を破壊する気か?」外で、曲長老は顔色を変え、思わず低い声で罵った。

「ドン!」

さらに一撃!

連続三拳を放ったが、地面はまだ砕けなかった!

「おかしいな」秦玉は眉をひそめた。

この地面は一体何で作られているのか?なぜこんなにも頑丈なのか?

鋼鉄でさえ、秦玉の三拳には耐えられないはずだ!

「絶対に砕いてやる!」秦玉は冷たく笑い、全身に気勁を漲らせ、拳から眩い金色の光を放った。

「太初聖拳!」

秦玉の怒号とともに、地面が轟き始め、水韻塔全体が揺れ動いた!

「バリバリ!」

地面が卵の殻のように、層々と剥がれ落ちていった!

地面の下には別世界が広がっていた!

「やはり秘密は水韻塔の下にあった!」秦玉は大喜びした!

地下から不思議な光が漏れ出し、異様な気配が立ち込めていた!

そして水韻塔内での境界上昇は、まさにこの地下から来ていたのだ!

秦玉は深く考えることなく、すぐさま飛び込んだ。

水韻塔の下には、暗い碧緑色の光が漂っていた。

秦玉はその光に導かれるように前進した。

しばらくすると、光の源にたどり着いた。

前方には手のひらサイズの小さな木があった。