512章 竜脈の力を引き出す!_1

石碑は次々と破片になり、一瞬で廃墟へと変貌した!

そしてその石碑の下には、果たして宝物が隠されていた!

見渡すと、数千年に渡る薬草、長い間放置されていた法器、今もなお姿を消した功法があった!

どれをとっても最高級にしかねない!

「やはり薬草があった!」シンギョクは歓喜を隠せない!

この五千年物の薬草さえ手に入れば、シンギョクは転生丹を作り出すことができ、そして真の半歩武侯へと成長する!

シンギョクは自身に絶対の自信を持ち、半歩武侯となった後、この世界の誰もが自分と肩を並べることはないと信じていた!

たとえ武侯相手でも、シンギョクは戦うための力を持っている!

それが混沌体、世界一の体質だ!

「やはり宝物があった!」顔玉祁とその仲間たちは興奮を隠せない!

この旅が無駄にならなかったことを確認する!

しかし不思議なことに、数千年物の薬草が出土しても、霊気の一縷すら感じられなかった。

「これは一体?」シンギョクは心の底でつぶやいた。

宝物が出土したあと、現場の雰囲気は一気に異様なものに変わった。

「私は五千年物の薬草を一株だけ欲しい。それ以外のものには一切手をつけない。」シンギョクが硬直した雰囲気を打ち破った。

夏航は聞いて、苦笑いを浮かべた。「五千年物の薬草を一株だって?気軽なことを言うね。」

シンギョクは冷たく言った。「それは一体どういう意味なのだ?」

夏航は瞳を細めて罵る。「何を我物顔で五千年の薬草を要求している! 自分がどういう存在か思い知りなさい!」

「シンギョク、つまり君は顔小姐が見つけたただの下っ端なの、そうだろう? どんなに高く登っても、私たち上層部の遊び相手にすぎないということを忘れるな!」

「薬草を欲しいだって? なら、俯いて私に頼みなさい。その場合、僅かながら君に少しを分けてやることも考えられるだろう。」

夏航の態度が突然変わったことに、誰もが口を開けたまま目を見開いてしまった。

その中にはシンギョクも含まれていた。

彼は冷たく語った。「では、どうしても得るつもりだとどうなる?」

「試してみるがいい!」夏航は冷たく返した。

シンギョクは小ばかにしながら手を伸ばし、その薬草を掴もうとした。