第五百二十一章 結婚式が迫る_1

会議室内は再び静寂に包まれた。

誰もが固唾を飲み込んでいるように、この事態を考え込んでいた。

夏航はやきもきする様子で言った、「なんとしてでもこのシンギョクを排除し、なおかつ急がなければ、大変な問題になるでしょう!」

「夏航、君は先に帰ってくれ。」しかし、結局誰も夏航の言うことに耳を貸さなかった。

「この件は、我々が議論して決定することだ。」

夏航は歯を食いしばり、一刻も早くシンギョクを倒さなければという思いをぶつけた。「もしシンギョクが本格的に成熟してしまったら...」

「帰れと言ったのが分からないのか!」

暗闇から再び声が響いた。

夏航は口を開けたが、言葉が出てこなかった。

彼は武道協会の副会長であるが、夏航はよく理解していた。自分の任務はとにかく世家と対話することである。

要するに、武道協会と各大世家の間の架け橋に過ぎないのだ。

上層部が望まなければ、いつでも彼を消すことができる。

仕方がない、夏航は会議室を退出した。

会議室を出た後、夏航は何度も考えた末、結局韓威とYan Sihaiを訪ねてこの事を話し合うことにした。

「武道協会が何も動かないなら、この二つの世家を扇動してシンギョクを排除するしかない!」と、夏航は冷たく言った。

...

クラブ内。

夏航、韓威、そしてYan Sihaiの3人が一緒に座っていた。

「私は、すぐにでもシンギョクを排除すべきだと提案します。」夏航は韓蒙に視線を向けた。

韓蒙は以前からシンギョクを早期に排除することを支持していたため、彼は期待を韓蒙に託すしかなかった。

しかし、韓蒙の態度は一変した。

彼は大声で笑った、「夏、以前は君と同意見だったが、息子が修行から出て来て以来、考えが変わったよ。」

“息子が今の力を持っていれば、あのシンギョクを倒すのは容易いことだ!”

夏航の顔色が一変し、慌てて言った。「遅くなれば状況は変わるかもしれない。また、まだ約20日もあり、誰もその20日間何が起こるか保証できない!」

韓蒙はにっと笑って言った。「何だ、あなたが韓威の師匠でありながら、彼を信頼していないのか?私の息子はあのシンギョクより劣るとでも?」