韓威は何の術法を使ったのか分からないが、全身が暗色の光に包まれていた。
その光は鎧兜のように、体にぴったりと密着していた。
一瞬のうちに、韓威の肉身は無数倍も強くなり、力もさらに数倍増大した!
秦玉はその様子を見て、思わず冷笑を浮かべた。
「俺と肉身で勝負するつもりか?随分と物好きだな?」秦玉は全身から金色の光を放ち、冷笑を続けた。
二人の体からは同じように光が放たれ、肉体はこの瞬間にほぼ極限に達していた。
「秦玉の肉身は世界無双と言われているが、今日ようやく目にすることができるな」遠くにいる荘騰たちが淡々と言った。
「私も秦玉の肉身が噂通りに強いのか見てみたいものだ」
彼らが考える間もなく、韓威はすでに攻撃を仕掛けていた!
彼の体は空中で弧を描き、暗黒の光を纏いながら、瞬時に秦玉の前に現れた!
秦玉は全く動じることなく、太初聖拳を握り、金色の光で正面から迎え撃った。
「ガン!」
まるで鋼鉄が衝突するような音が、その場にいる全員の耳に響き渡った!
秦玉は気血を燃やし、不敗戦神のごとく、圧倒的な勢いで韓威に向かって殴りかかった!
これは純粋な肉弾戦で、華麗な技は一切なく、ただ強靭な肉体同士の衝突があるのみ!
「ガンガンガン」という音が絶え間なく響き、目で追えるのは交差する二筋の光だけだった!
皆はこの光景を目の当たりにして、思わずため息をついた。
「肉体だけでこれほどの戦いができるとは、さすがは天才たちだ」
「秦玉の肉体は噂に違わないな。韓威の至高術法でも全く歯が立たないとは」
京都世家の若旦那たちも、この光景を食い入るように見つめていた。
一見すると、二人は互角の戦いを繰り広げているようだった。
「ドン!」
両者の拳が再び正面から激突!恐ろしい拳力が砲弾のように、二人の間で炸裂した。
秦玉は金光を放ち、眼差しは毅然として、瞳には不敗の威厳が宿っていた!
韓威も同様で、絶叫を上げながら、まるで命を賭けているかのような戦い方だった!
瞬く間に、二人は数十回もの拳の打ち合いを繰り広げたが、まだ勝負はついていなかった!
「死ね!」韓威は頭を上げて怒鳴り、腕に光が漲り、最後に拳で爆発した!
秦玉は冷たく言った。「肉身での勝負なら、お前は私の敵ではない!」
秦玉が大きく手を振ると、金色の光が一層輝きを増した!