両拳が初めて正面衝突する、この瞬間に爆発した!
これは秦玉と韓威の衝突だけでなく、下層階級と世家の衝突でもあった!
「ドン!」
雷のような巨大な音が響き渡り、恐ろしい気波が二人を中心に四方へと広がっていった!
無数のテーブルと椅子がその場で粉々になり、武侯が座していなければ、その場にいた一般人は全員この衝突で命を落としていただろう!
二人は同時に数歩後退し、顔には同じように冷気が漂っていた。
秦玉は目の前の韓威を冷たく見つめ、言った。「どうやらお前もたいしたことないな。お前がどうやって武侯を斬ったのか、今では疑問に思うよ」
韓威は目を細めて言った。「さっきの一撃は、たった一割の力しか使っていない」
彼の身から放たれる気勢が、ゆっくりと解き放たれていった。
瞬時に、その場全体が強い圧迫感を感じ始めた。まるで巨大な山に胸を押さえつけられているかのようだった!
この嵐の中心にいる秦玉は、しかし平然とした表情を崩さず、彼もまた強烈な気を放ち、対抗していた。
「秦玉、お前の努力など全て無駄だということを教えてやる」韓威は冷たく言った。
「なぜなら...私は生まれながらにしてお前たちの上に立つ運命なのだから!」
怒号と共に、韓威は両手を突然前に突き出した!
瞬時に、無数の光が彼の手の中に集まり、恐ろしい威圧が一瞬にしてその場全体に広がった!
「さすが韓威は天才だ、手を上げただけでこれほどの威力を!」人々は驚嘆の声を上げた!
「死ね!」
その時、韓威は怒鳴り声を上げ、大きく手を振るうと、数道の恐ろしい光が空へと飛び立った!
無数の光が秦玉に向かって直進し、瞬時に、秦玉の足元には蜘蛛の巣のような亀裂が走った!
「バキッ」
ついに、地面はこの巨大な力に耐えきれず、崩壊し始めた!
そして秦玉の姿は、この巨大な力によって直接地面に叩きつけられた!
瞬時に砂埃が立ち上り、砕けた石が弾丸のように四方へと飛び散った!
巨大な穴が、突如として人々の目の前に現れた!
現場は静まり返り、全員がその砂埃を見つめていた。
「これで終わりなのか?」誰かが小声で言った。
「もしこれで終わりなら、この戦いは全く意味がない」一人の青年が淡々と言った。
話したのは他でもない、顔四海の息子、顔錦堯だった!