この時の韓威は、実力が急激に数段上がった。
遠くにいる京都の天才たちの顔にも、感嘆の色が浮かんだ。
「これは何の術法だ?」荘騰は驚いて言った。
「分からない。おそらく京都武道協会の伝承だろう」
「韓威の気配が凄まじい。数メートル離れていても、心が震えるほどだ」
台上で、韓蒙は得意げに言った。「顔社長、いよいよ本番だ。あなたの娘婿の活躍を見ていてください」
顔四海は軽く頷き、ようやく満足げな笑みを浮かべた。
「秦玉、これからは全力で来い。さもなければ...反撃の機会すら与えないぞ!」
韓威は一声叫び、瞬時に姿を消し、まばたきする間もなく秦玉の目の前に現れた!
この攻撃に対し、秦玉も油断できず、素早く両腕を上げて額を守った!
「ドン!」
この一撃は確実に秦玉の腕に命中し、その巨大な力で秦玉の体は地面を数十メートルも滑った!
それだけでなく、秦玉の腕の金芒は打ち破られ、肉身には焼けたような傷跡が幾筋も現れた!
秦玉は自分の腕を見下ろし、重々しく言った。「さすが世家の若様だ。確かに普通の半歩武侯とは比べものにならないな」
たった一撃で秦玉の聖体術を打ち破るとは、この実力は大半の半歩武侯を圧倒するに足るものだった!
「秦玉、これはまだ始まりに過ぎない。しっかり味わうがいい!」韓威は怒鳴り、再び身を寄せた!
認めざるを得ないが、韓威の速度と力は極限に達しており、秦玉でさえも一時は連続して押し返された!
韓威の赤い光に包まれた拳は、まるで赤い雨のように、パチパチと絶え間なく打ち込まれた!
「よくやった!」
台上の顔四海は満足げに頷いた。
「そうだ、早く殺してしまえ!」夏航も急いで叫んだ。
彼は内心不安で、秦玉が突然反撃を始めるのではないかと恐れていた。
現場では、秦玉は押され気味で、ほとんど反撃の余地がないように見えた。
「これは一体どんな術法なんだ?不気味すぎる」楚恒は眉をひそめて言った。
ずっと黙っていた顔錦尭は淡々と言った。「おそらく韓家伝承の秘法だろう。私は以前京都武道協会の蔵書庫を見たが、このような術法は見たことがない」
「轟!」
その時、韓威の剛猛な一撃が秦玉の胸に直撃した。
秦玉の体は数十メートル吹き飛ばされ、口から鮮血を吐き出した!
「はっはっは!」
韓威はそれを見て、大声で笑い出した。