第565章 誰の顔も立てない

秦玉の殺気が隠しようもなく、部屋全体の温度を数度も下げていた!

谷滄海は助けを求めるように沈斌を見つめ、その目には懇願の色が満ちていた。

沈斌は咳払いをして言った。「秦玉、何事も話し合いで解決できる。谷滄海はきっと満足のいく条件を出せるはずだ。」

「そうそう!」谷滄海は急いで頷いた。

「秦玉、もし良ければ、聖儒門をあなたに譲ってもいい!」

「聖儒門には霊泉があるんだ。きっとあなたの役に立つはずだ!」

秦玉は冷笑して言った。「数日前なら霊泉を出すと言ってくれれば、必ず承諾していただろう。だが今は遅すぎる。」

「なぜなら...お前を殺せば、霊泉は自然と私のものになるからな!」

谷滄海は歯を食いしばり、立ち上がって言った。「秦玉、それではどうしても決着をつけるというのか!」