第569章 馬海との戦い

傲慢な口調に、馬海は思わず大声で笑い出した。

「小僧、俺が何者か知っているのか?まだ誰も俺の前でそんな傲慢な態度を取る奴はいなかったぞ!」と馬海は冷たく言った。

「お前が何者かは関係ない。誰に差し向けられたのか、それだけを知りたい」と秦玉は冷たく問い詰めた。

馬海は目を細め、不快そうに言った。「俺を侮っているのか?天下にまだ俺をそんな風に侮る者はいない!」

言葉が終わらないうちに、馬海は拳を握って襲いかかってきた!

恐ろしい気勁が、突如として猛烈な風を巻き起こした!

半歩武侯である馬海の実力は侮れず、彼の何気ない一撃でさえ、空気を震わせた!

「パチッ!」

しかし、その拳が秦玉に触れようとした瞬間、秦玉は軽々と掴み取った。

馬海は一瞬固まり、反応する間もなく、金色の光が目に飛び込んできた!

秦玉は金の拳を握り、下から上へと、馬海の顎を強烈に打ち上げた!

この一撃で、馬海の体は宙に舞い上がり、顎は粉砕寸前となった!

空中で一回転し、かろうじて体勢を立て直した。

その後、馬海は自分の顎に触れ、冷たく言った。「なかなかやるじゃないか」

秦玉はそこに静かに立ち、全身からは微塵の気配も漏らさなかった。

馬海は目を細め、指を突き出すと、幾筋もの光が弾丸のように秦玉に向かって射出された!

秦玉は無表情のまま、その光が自分の肉体に当たるのを受け入れた!

「カンカンカン!」

まるで鋼鉄が衝突するような音が絶え間なく響いた!

そして秦玉は、その幾筋もの光を受けながら、一歩一歩馬海に近づいていった。

馬海の表情が一変した!

肉身だけで術法を受け止める?これはどんな体質なのか?

「さすが混沌体だ!」傍らの八字髭も思わず目を見開いた!

この肉身の強さは、理解の範疇を完全に超えていた!

「この小僧の肉体がなぜこれほど強いのだ!」馬海は即座に後退した!

このような堅固な肉身とは、肉体での対決は避けねばならない!

馬海は再び指を上げ、その指先に赤い光を凝縮させ始めた!

光は彼の指先でゆっくりと凝縮され、巨大な光波となって秦玉に向かって押し寄せてきた!

秦玉は無表情のまま、手を上げ、何気なく一発払い除けた。

「パチッ!」

馬海が凝縮したその光球は、秦玉の何気ない一撃で粉砕された!

「ば、馬鹿な!」馬海は息を呑み、顔色が一気に変わった!