第710章 万年薬材

この部屋いっぱいに、胡宗主が集めた造化の力が満ちていた。

そしてこれらの造化の力の大半は、慶城から集められたものだった。

つまり、慶城本来の繁栄は、この胡宗主によって強制的に奪われていたのだ。

「なかなかの手腕だ」秦玉も思わず感心した。

世界は広く、奇妙なものが多い。このような術法大師の怒りを買えば、一生不運に見舞われかねない。

秦玉は造化の力の入った瓶を手に取り、そっと息を吸い込んだ。

瓶の中の造化の力は、秦玉の体内へと流れ込んでいった。

やはり、この造化の力は長期保存によって、霊気とよく似たものとなっており、吸収の方法も似通っていた。

「この造化の力は通常の霊気とは少し違うようだ」と秦玉は言った。

胡宗主は頷いて言った:「確かに違います。昔から言われているように、霊気の漂う地は、人傑地霊の地なのです」