第710章 万年薬材

この部屋いっぱいに、胡宗主が集めた造化の力が満ちていた。

そしてこれらの造化の力の大半は、慶城から集められたものだった。

つまり、慶城本来の繁栄は、この胡宗主によって強制的に奪われていたのだ。

「なかなかの手腕だ」秦玉も思わず感心した。

世界は広く、奇妙なものが多い。このような術法大師の怒りを買えば、一生不運に見舞われかねない。

秦玉は造化の力の入った瓶を手に取り、そっと息を吸い込んだ。

瓶の中の造化の力は、秦玉の体内へと流れ込んでいった。

やはり、この造化の力は長期保存によって、霊気とよく似たものとなっており、吸収の方法も似通っていた。

「この造化の力は通常の霊気とは少し違うようだ」と秦玉は言った。

胡宗主は頷いて言った:「確かに違います。昔から言われているように、霊気の漂う地は、人傑地霊の地なのです」

「そしてこの言葉の中の霊気という二文字は、造化の力を指しており、我々が修行に使う霊気よりも純度が高いのです」

秦玉は軽く頷いた。この造化の力は確かに異なっており、通常の霊気より吸収しやすく、その効果も通常の霊気より優れているようだった。

「これらの造化の力は、私が持っていく」と秦玉は壁一面の瓶を見ながら言った。

胡宗主は瞳孔を縮めて、慌てて首を振った:「それは駄目です、三本だけなら分けられますが!」

秦玉は嘲笑って言った:「私と条件交渉できる立場だと思っているのか?」

胡宗主の表情が険しくなった。彼はこれらの造化の力を手放したくないようだった。

秦玉は胡宗主との無駄話に飽き、瓶を掴むと直接自分の空間神器の中に収めた。

これで、秦玉は当面修行に必要なものには事欠かなくなった。

霊気は氷心と、これらの造化の力がある。

そして陰気は、あの棺桶によって得られる。

「本来なら殺すべきところだが、これだけの造化の力を提供してくれた礼として、今回は命だけは助けてやろう」と秦玉は胡宗主を一瞥しながら言った。

その言葉を残し、秦玉はこの場を去ろうとした。

その時、胡宗主の目から光が迸った!彼の手には利刃が現れた!

「死ね!」胡宗主は怒号を上げ、利刃を持って秦玉に向かって激しく突き刺した!

「カン!」

しかし、その利刃は秦玉の体に刺さるどころか、真っ二つに折れてしまった!