秦玉は携帯をしまい、もう見続けることはなかった。
小黒と姜和のどちらが勝つのか、秦玉にもわからなかったが、心の中では姜和に傾いていた。
次々と秘密が明らかになるにつれ、秦玉もゆっくりと気付き始めた。姜和も葉青も、炎国最強の者ではないということに。
彼らは表向きの最強者に過ぎず、闇の中にどれほどの高手が潜んでいるのか、誰も知らない。
前回の寒宮のように、彼らは何気なく武侯を、それも武侯頂点の境の者を派遣してきたのだ!
彼らの背後にどれほどの高手が隠れているのか、天のみぞ知る!
十数分後、一行は飛行機に乗り、唐城へと向かった。
唐城は国境にあり、そのため七時間かけてようやく唐城に到着した。
到着した時には、すでに夜になっていた。
今は冬だが、飛行機を降りると、暖かい気流を感じた。