二つの気配が、この瞬間に衝突した。
秦玉は小魚の身に漂う極限の殺気を明確に感じ取った!
この殺気は純粋そのもので、明らかに自分を殺そうとしていた!
秦玉は目を細め、体から金色の光が漏れ出した。
小魚の手の中の仮面が微かに震え、次の瞬間にも顔につけそうな様子だった。
その千載一遇の瞬間、小魚は突然手を緩めた。
彼女の身に漂っていた殺気も、同時に消え去った。
「秦玉、私は行かなければならないの。私のことを心配しないで」小魚は仕方なく言った。
秦玉の心は、すぐにホッと安堵した。
よかった、小魚はやはりあの小魚のままだった。
「お前の持っている仮面の情報はもう広まっている。一人で出かけると、危険に遭う可能性が高い」秦玉は眉をひそめて言った。
「若雪はお前を妹のように思っている。つまりお前は私の妹でもある。放っておくわけにはいかない」
小魚は自分の額をさすりながら言った:「わかったわかった、あなたの言う通りにするわ、これでいい?」
秦玉はそれを見て、やっと満足げな笑みを浮かべた。
もちろん、彼の心の中にはまだ幾分かの不安が残っていた。
なぜなら先ほどの小魚の表情は、本当に冗談を言っているようには見えなかったからだ。
「もし何もなければ...早く行きましょうか?」八字髭は額の冷や汗を拭いながら言った。
秦玉は前に進み出て、にこにこしながら言った:「八字髭、お前、誰かの墓を荒らしたんじゃないのか?そうでなければ、なぜそんなに怯えているんだ?」
八字髭は秦玉を睨みつけて言った:「私は本当にやってない!たとえ本当に掘ったとしても、それはお前が私を連れて行って掘らせたんだ!」
秦玉は手を広げて言った:「まあいいさ、とにかくお前と彼女の間には、何かあるに違いない」
八字髭は頭を掻きながら言った:「私もそう思う。でも具体的に何なのか、私にもわからない...」
秦玉はこの八字髭が多くの秘密を隠していることを知っていたので、これ以上追及することはしなかった。
三人は陣台に足を踏み入れ、屠仙教を離れた。
彼ら三人が去った直後、屠仙教の中から突然強烈な陰気が噴出した!
屠仙教の地面全体が、ゴーゴーと鳴り響き、まるで何かが出現しようとしているかのようだった。
...
三人は屠仙教を離れ、海島に戻った。