二つの気配が、この瞬間に衝突した。
秦玉は小魚の身に漂う極限の殺気を明確に感じ取った!
この殺気は純粋そのもので、明らかに自分を殺そうとしていた!
秦玉は目を細め、体から金色の光が漏れ出した。
小魚の手の中の仮面が微かに震え、次の瞬間にも顔につけそうな様子だった。
その千載一遇の瞬間、小魚は突然手を緩めた。
彼女の身に漂っていた殺気も、同時に消え去った。
「秦玉、私は行かなければならないの。私のことを心配しないで」小魚は仕方なく言った。
秦玉の心は、すぐにホッと安堵した。
よかった、小魚はやはりあの小魚のままだった。
「お前の持っている仮面の情報はもう広まっている。一人で出かけると、危険に遭う可能性が高い」秦玉は眉をひそめて言った。
「若雪はお前を妹のように思っている。つまりお前は私の妹でもある。放っておくわけにはいかない」