第734章 残忍な琴ばあや

「琴ばあや、彼を殺すのですか?」数人の紫袍が尋ねた。

琴ばあやは暗い表情で言った。「いいえ、私は彼と賭けをしたので、殺すことはできません。」

ここで琴ばあやは一旦言葉を切り、その後悪意に満ちた表情で言った。「殺すことはできないが、不具にすることは考えられる...万年薬材に手を出そうとするなんて、夢みたいなことを!」

...

一方、秦玉はこのことについて全く知らなかった。

この時の彼は、どうやって唐家の助けを得られるかということばかり考えていた。

おべっかや褒め言葉だけでは、もう通用しないだろう。

唐家の父子は賞賛されるのが好きだが、それは彼らが馬鹿だということではない。

「私が彼らに提供できるものは、もう何もないようだ」と秦玉は心の中で思った。

薬師としての身分以外に、秦玉にはほとんど出せるものがなかった。

しかし今の秦玉には他に方法がなく、唐家に望みを託すしかなかった。

車は猛スピードで走り、海島盛宴へと向かった。

海島盛宴は宴会だと思っていたが、実はクラブだった。

このクラブは非常に高級で、建物全体が海面下に設置されていた。

クラブから外を眺めると、青い海が広がり、魚の群れが泳ぐ様子も見えた。

クラブの入り口に着くと、警備員が秦玉を制止した。

「お客様、こちらは会員制で、一般の方はご利用いただけません」と警備員は言った。

「唐末に会いに来ました。彼が来るように言ったんです」と秦玉は中を指さして言った。

警備員は秦玉を上から下まで見て、「あなたが秦玉さんですか?」と尋ねた。

「そうです」と秦玉は頷いた。

警備員の目に喜びの色が浮かび、秦玉の腕を掴んで言った。「秦さん、私はあなたのファンです!あなたがやってきたことは本当にかっこいいと思います!」

その後、警備員は秦玉を褒め称え、秦玉がしてきたことをすべて語り、どんどん興奮していった。

「申し訳ありませんが、唐若旦那と少し話があるので、中に入れていただけますか?」仕方なく、秦玉は警備員の話を遮った。

警備員は急いで頷いて言った。「秦さん、どうぞお入りください。お忙しい後で一緒に食事でもいかがですか?」

秦玉は笑って言った。「もちろんいいですよ。後で私がご馳走します」

警備員は大喜びで、期待を込めて言った。「はい、お待ちしております!」