第740章 唐末VS琴ばあや

恐ろしい気勁が秦玉を中心に四方へと広がっていった。

秦玉から放たれる極寒の殺気を感じ取り、皆の表情が一瞬変化した。

「さすがは秦玉、その名に恥じないな」と誰かが冷ややかに言った。

「京都武道協会を悩ませる者だけあって、並の者ではないわけだ」

「まずは俺が相手になってやろう!」誰かが冷笑し、秦玉の頭を掴もうと手を伸ばした!

秦玉は冷たい目で相手を一瞥し、素早く拳を握り締め、轟然と打ち出した!

金色の拳の光が天地を覆い、まるで金色の太陽のように空一面に広がった!

「轟!」

拳がぶつかった瞬間、攻撃を仕掛けた武侯は吹き飛ばされた。

彼の手の骨は即座に折れ、気勁は更に彼の胸を陥没させた!

「ぷっ!」

攻撃者は口から鮮血を吐き出し、立ち上がろうとしたが、胸が完全に崩壊していることに気付いた!

回復するには、相当な時間がかかるだろう!

その様子を見た皆は、思わず息を呑んだ。

たった一撃で武侯を倒すとは、これはどれほどの実力なのか?

「所詮、武侯前期の者など取るに足らん」と誰かが前に出た。

その人物は背が低かったが、放つ気配は極めて強大だった!

「武侯頂点!」その者の気勁を感じ取り、秦玉は眉をしかめた。

この中に、いったい何人の武侯頂点が潜んでいるのか!

武侯頂点の境地は、秦玉には全く太刀打ちできない存在だった。

「みんなで一緒に行こう」とその時誰かが提案した。

「万年薬材はいつ出現してもおかしくない、時間を無駄にするな」

言葉が終わらないうちに、皆が前に踏み出した。

秦玉は冷たい表情を浮かべ、深く息を吸い込み、大戦の準備を整えた。

「誰が動くか、見ものだな!」

その時、馴染みのある声が響いた!

振り向くと、唐末がロールスロイスから降りてくるのが見えた。

彼の後ろには、さらに十数台の車が続いていた。

車が止まると、二十余名が車から降りてきた。

一人、二人、三人...二十数名、なんと全員が武侯の境地にいた!

唐末は人々を率いて、悠然と歩み寄ってきた。

彼は秦玉の傍らに立ち、皆を見渡して言った:「誰が動くか、見ものだな!」

「唐若旦那?唐家はこの件に関与しないと聞いていましたが?」と誰かが尋ねた。