第762章 秦玉VS小黒

顔錦尭の顔には、挑発と他人の不幸を喜ぶ表情が浮かんでいた。

彼のその表情を見て、秦玉は思わず笑って言った。「顔錦尭、私が初めて君に会った時、君は風格のある若旦那で、君子のような顔立ちをしていたね。」

「その時は、さすが顔家の世子だと思ったものだ。」

「でも今見ると、陰険で下劣な奴だな。」

秦玉は無奈く首を振り、顔には失望の色が浮かんでいた。

顔錦尭は目を細め、冷ややかに言った。「私がどうであろうと、お前に判断される筋合いはない。だが、明日お前が生き残れるかどうかは、わからないがな。」

その言葉を残し、顔錦尭は踵を返して立ち去った。

秦玉も顔錦尭とは関わり合いになりたくなかった。

彼の目的は不純で、弟子に秦玉への挑戦をさせると言いながら、要するに火事場泥棒をしようとしているだけだった。