秦玉は軽く頷いた。
彼は紫炎宗の意図を見抜いていた。
「ところで、この紫炎宗は強いのか?」と秦玉は尋ねた。
薛玉傑は秦玉を一瞥し、頷きながら言った。「ああ、彼らは二十人以上の武侯を擁し、その中には数人の武侯頂点がいる。」
「それ以外は?」と秦玉は更に尋ねた。
これらの武侯など、秦玉にとっては眼中にもなかった。
武聖に関わらない限り、秦玉は何も恐れなかった。
「それ以外?どういう意味だ?」薛玉傑は明らかに理解できていなかった。
秦玉は言った。「例えば、武聖の器?あるいは武聖の力、もしくは武聖は?」
薛玉傑は嘲笑って言った。「武聖だと?彼ら紫炎宗に武聖がいれば、なぜこの盛国に隠れる必要があるんだ?」
秦玉は考え込んだ。確かにその通りだった。
もし武聖がいれば、天下に紫炎宗を制限できる者などいないはずだ。