玄関の前。
顔四海親子と顔永修が、玄関で待っていた。
その他にも、顔四海のボディーガードがすぐ側に控えていた。
その時、秦玉が薬神閣から出てきた。
彼の表情は冷たく暗く、全身から殺気が漂っていた。
その様子に、顔四海は眉をひそめた。
「秦玉!」顔永修が大声で叫んだ。
今の秦玉を見て、顔永修は言い表せない感情を抱いた。
初めて秦玉に会った時は、何の取り柄もない人物だったのに、今やこれほどまでに成長するとは、顔永修には想像もつかなかった。
秦玉は顔永修を無視し、冷たく尋ねた。「顔四海、用件を言え」
葉巻をくわえた顔四海は、淡々と言った。「よし、では本題に入ろう」
「顔若雪を連れ去ったそうだな?」
秦玉は冷笑して言った。「お前に関係あるのか?」
顔四海は冷たい表情で言った。「顔若雪は我が顔家の者だ。関係ないわけがないだろう?」