第66章 薬では治せない?

高岡さんは恐縮して言った。「わかりました!」

去る前に、彼は寺田凛奈を見て言った。「君は若いから、もう少し考えた方がいい。寺田さん、時間を無駄にしないように、早く行きましょう!」

彼と今泉唯希が去った後、周りの人々が寄ってきた。

「あなたが渡辺詩乃の娘だったとは!言っておくけど、高岡さんに師事できるなんて、こんなチャンスは逃さないでね!」

「彼女は若いからね。渡辺昭洋、あなたもちゃんと分別を持たなきゃダメだぞ!今泉唯希を見てごらん。高岡さんに師事してから、第一病院の主治医になったじゃない。それに、知名度も一気に上がった……」

周りの人々が説得する中、寺田凛奈は寺田真治たちが去った方向をじっと見つめていた。

寺田亮がもうダメかもしれない...

見に行くべきかどうか?

でも、さっき寺田真治が言ったことを思い出して、その考えを諦めた。