高岡さんは表情を変えず、「三原御医だ」と言った。
寺田真治はすぐに人を遣わして呼びに行かせようとした。
しかし、高岡さんは彼を止めた。「彼はもう年老いて、今では少し混乱していて、ベッドから起き上がれない。だが、彼が内門の弟子を一人取ったと聞いた。その弟子は彼の真髄を受け継いだそうだが、残念ながらその人物は非常に神科的で、誰も居場所を知らないんだ」
寺田真治は眉をひそめ、ベッドに横たわる寺田亮に視線を落とした。
高岡さんはしばらく考えた後、再び口を開いた。「私は寺田さんの命をつなぎとめることはできる。しかし、あなたは彼に生きる希望を再び燃やさせるか、三原御医の直系の弟子を見つけるかのどちらかをしなければならない」
寺田真治はうなずき、桃の花のような目に厳しさが浮かんだ。「では高岡さん、できるだけ早く叔父を目覚めさせてください」