藤本凜人に抱かれている寺田芽は、昨夜「愛の交流」という数学の講義を強いられたにもかかわらず、今日は堂々と授業をサボれるので、とてもワクワクしていた。
彼女は真っ黒な大きな目をキョロキョロさせながら周りを見回し、甘えた声で言った。「パパ、これはママが用意してくれたの?」
藤本凜人:「……うん、たぶんそうだろうな」
彼はちょっと咳をして、口を開いた。「もし寺田さんが僕にプロポーズしてきたら、君は僕が承諾すべきだと思う?それとも断るべきだと思う?」
寺田芽:????
彼女は頭の上に疑問符を浮かべながらバカパパを見て、今日は彼が頭を家に置いてきたに違いないと思った。
ママがこんなくだらないことをするはずがない!
こんな演出を用意する時間があったら、絶対にもっと寝ていたはず!