第202章 パパ!!

一言で、そこにいた全員が唖然とした。

  みんな信じられない様子で彼らを見た。

  藤本建吾は少し沈黙した後、ゆっくりと声を出した。「お父さん。」

  藤本凜人は頷き、一歩前に出て、先に口を開いた。「トイレに行ったんじゃなかったの?どうしてここにいるの?」

  藤本建吾:?

  芽がトイレに行く口実を作ったんだ。だからお父さんが彼を認識できなかったんだ!

  ほぼ同時に、ボディーガードが近づいてきた。「藤本さん、坊ちゃまが見当たりません。私たちは…」

  言葉がここまで来て、藤本建吾を見つけ、すぐに口を閉じた。

  この一連の出来事で、寺田凛奈と藤本建吾は信じてしまった。

  藤本建吾はすぐに言い直した。「ママを探しに来たんだ。」

  そう言って、寺田凛奈の手を握った。