寺田凛奈は手で名簿を下に引っ張った。
ハッカー連盟が設立されてから、わずか十数人しかいないが、世界トップクラスのハッカークラブとして、ここでは保護さえ受けられる。
Qとして、寺田凛奈はYの実力が強大で、この集団を守れることしか知らなかった。
外界では、ハッカー連盟は彼女が創設したと噂されているが、実際はYが創設したのだ。
二人ともハッカー連盟にいるが、業務はすべてYが処理しており、彼女は毎日サボって過ごし、Yとは接点がなかった。
二人は名声こそ並んでいるが、実際に競い合ったことはなかった。
普段このような事は、ほとんどYの方で適当に処理し、毎年最も優秀な一人を選んで入会させるのだが、今年、彼女がそこで名簿を見ていると、Yが突然メッセージを送ってきた:【これを選ぶ?それとももう一つ?】