第319章 男は「できない」と言えない

寺田凛奈はそう思うと、急いで立ち上がって後を追った。

しかし、二歩も進まないうちに、藤本凜人が追いかけてきた。「どうしたの?」

「知り合いを見かけたの。」寺田凛奈は簡単に答え、前に進み続けたが、あの老いぼれはすでに姿を消していた。

彼女は自信があった。絶対に人違いではないと。

結局、彼女はあまり空想好きではないのだ。

しかし、老いぼれがどうしてここに来たのだろう。寺田家からここまでは、車でも1時間もかかる。

彼女が眉をひそめて考えていると、次の試合の順番が来た。「今回の試合は、028番と私は牛乳が大好きの対戦です。両選手、舞台に上がってください。」

寺田凛奈は老いぼれを探すのを諦めて、舞台に上がった。

一人の女性が、一撃で「リフォームはとても疲れる」を倒したことが、皆の注目を集めた。みんな、さっき一体何が起こったのか知りたがっていた。

中には、さっきの寺田凛奈は運が良かっただけで、リフォームはとても疲れるが不注意に彼女の拳に当たってしまっただけだと考える人もいた。

しかも、初めて舞台に上がったばかりで、リフォームはとても疲れるは相手を軽く見ていたのかもしれない。だからこそ負けたのだろう。

一方、私は牛乳が大好きは、リフォームはとても疲れると同様に、すでに8、9回勝っている人物で、実力は悪くない。少なくとも単純なAランクではない。

私は牛乳が大好きは、舞台に上がる前に、親切な人に警告されていた。彼女には十分注意するようにと。

しかし、舞台に上がってみると、寺田凛奈はまだあのドレスを着たままで、服を着替えていなかった。

眩しいほどの美しい姿、細い腰、見た目は武道の達人には見えない。

私は牛乳が大好きは警戒心を抱いた。

彼は口を開いた。「028番、君の名前は?」

みんな自分でニックネームを付けている。例えば、リフォームはとても疲れる、私は牛乳が大好きなど、実際にはネットネームだ。もちろん、本名を使いたい人がいても問題ない。

寺田凛奈:「028番です。」

私は牛乳が大好き:「本名を聞いているんだ。どこの流派なのか知りたいんだ。」

寺田凛奈は少し黙った後:「あなたが知る必要はありません。」