大師姉も来てないの?
彼女はどこに行ったんだ?
寺田洵太は頭の中にたくさんの疑問符を抱えたまま電話を切った後、寺田治と寺田史之助の二人が彼をじっと見つめ、彼の判断を待っているのを見た。
寺田洵太は眉をひそめた。「今回、兄さんが保釈に行ったんだけど、向こうが拒否した理由がとても奇妙だった。寺田凛奈はきっと何かに巻き込まれたんだと思う。」
傍らにいた寺田治が驚いて叫んだ。「彼女、本当にお金を騙し取ったんじゃないか?」
この言葉に、寺田洵太と寺田史之助は彼を見た。「何を言ってるんだ?」
寺田治は断言した。「考えてみろよ。彼女は揚城のような田舎から戻ってきただけの人間なのに、どうして限度額のないクレジットカードを持っているんだ?当時から不思議だと思ってたんだ。もしかしたら、詐欺集団に関わっているんじゃないか!」
寺田史之助と秋田花泉は顔を見合わせた。
秋田花泉も顎に手を当てながら、躊躇いがちに言った。「そう言えば、凛奈はsoloという結構凄いハッカーと知り合いなのよ!」
「solo?」
寺田洵太は眉をひそめた。「その人物は知っている。国際的なハッカーで、海外では指名手配リストに載っているんだ!寺田凛奈がどうして彼と関わっているんだ?」
秋田花泉と寺田史之助は顔を見合わせた。
寺田治は結論を下した。「まずいぞ。どうやら今回、従姉は医療事故がなくても、別の問題に巻き込まれているみたいだ!それに、老いぼれの状態があまり良くないって聞いたぞ!」
寺田史之助はうなずいた。「俺と嫁がなぜそんなに焦っているかというと、老いぼれがまだ目覚めていないし、生命兆候がゆっくりと低下しているって聞いたからなんだ……彼の臓器がすでに衰弱し始めているんだ!だから何か方法を考えようって言ってたんだ、はぁ!」
寺田治:「まずいまずい!三叔父さんは元々従姉が嫌いなのに、今従姉がこんなにたくさんの問題を起こして……寺田洵太、俺たちどうすればいいんだ?」
寺田洵太:「……方法は一つしかない。」
「何だ?」
「脱獄だ。」
「……」
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警察署。