第406章 お嬢さんはお母様にそっくりですね!

寺田真治は彼女がなぜ突然そんな質問をしたのか分からなかったが、それでも口を開いた。「A型です。」

木田柚凪もAだった。

寺田凛奈は目を細め、さらに尋ねた。「じゃあ、堀口泉弥は?」

堀口泉弥の名前を聞いて、寺田真治は思わず彼女の後ろにいる木田柚凪を見た。木田柚凪が果たして眉をひそめ、少し不機嫌そうな様子を見て、慎重に答えた。「AB型です。」

「そう。」

寺田凛奈は答えたが、心の中では推測していた。寺田真治はO型で、堀口泉弥はAB型なら、真由美がA型である可能性はある。

この点からは、彼女の推測を確認することはできない。

やはりDNA検査をする必要がありそうだ。

そう考えながら、彼女は木田柚凪を一瞥した。

この推測を、彼女はすぐには木田柚凪に伝えなかった。

結局のところ、これらの年月、一緒に子供を探してきた彼らは皆わかっていた。わずかな希望が生まれても、その希望が砕けるのは非常に辛いことだということを。

DNA検査の結果が出たら、もし違っていれば、彼女はこのことについて一切口にしないだろう。もし木田柚凪の娘だとわかれば、それこそ万事めでたしだ。

そう考えながら、彼女は尋ねた。「出発?」

「急がなくていい。」

藤本凜人が寺田真治が口を開く前にゆっくりと言った。「先に何か食べてから行きなさい。こんなに長く寝ていたんだから、低血糖になるかもしれない。」

一同「……」

寺田凛奈は手近にあったチョコレートを一つ取り、「大丈夫よ、行きましょう。」

3人の子供と3人の大人をここで待たせるのは、寺田凛奈としてはさすがに申し訳なかった。

実は昨夜寝る前にアラームをセットしていたのだ。今日は皆で遊びに行く予定だったからだ。そう思い出し、彼女は携帯を取り出し、なぜアラームが鳴らなかったのかを確認しようとしたところ、藤本建吾が口を開いた。「ママ、パ...パパがママのアラームを消したんだ。十分寝ないと遊ぶ元気が出ないって。」

「……そう。」

寺田凛奈は口元を引きつらせた。それなら彼女のせいではないということだ。

一行の人数が多かったので、皆藤本家が用意した送迎車に乗った。