第486話 私たちにはQがいる!

「捕まえた」

石山博義の声がイヤホンから聞こえた時、寺田凛奈の携帯にもちょうどメッセージが届いた。相手からのメッセージは:

【まだ折れないつもりか。寺田グループを潰したいようだな!】

【ふん、寺田グループの株価は20%も下落したのに、まだ降参しないのか?】

【小僧、早く決断しろよ。私の新しいおもちゃがお前たちを見逃したとしても、寺田グループは大損害を被ることになるぞ!ネットワークセキュリティすら保証できない会社を、誰が信用するというのだ?】

この3つのメッセージを見て、寺田凛奈は眉を上げた。

彼女は相手を無視し、時間を確認した。すべてのサーバーが正常に再起動を完了し、彼女の長い指がキーボードの上で素早く動き始めた。

5分後、会社のすべてのパソコンが正常に復旧!

寺田グループおよび寺田グループ傘下のサーバーに依存するすべての子会社が、すべて正常に復旧!!

ドアの外。

寺田おじいさんは、寺田雅美が投稿した次々と表示されるウェイボーのトレンドを見て、血圧が上昇するほど怒っていた!

正直なところ、彼らも寺田グループに株式を持っており、毎年配当金を受け取っていた。彼は寺田亮とは仲が悪く、寺田真治のことも好きではなかったが、寺田グループが本当に潰れたら、自分も影響を受けることになる!

これが長年、寺田おじいさんが些細なことで寺田亮と寺田真治の気分を害することはあっても、重要な案件では一切手を出さなかった理由だった!

もちろん、そんな決定権も持っていなかった。

しかし、外部の人間と結託して自社を陥れることは決してなかった。

しかし今は!

寺田おじいさんは怒りで足を踏み鳴らし、画面に表示されているものを指差しながら周りの人々に怒鳴った:「Qを知っていると言って、本物のQを呼んでくると言ったのに、これが彼女が呼んできたQなのか?」

「まったく厄病神だ。寺田家に戻ってきてから、いいことは一つもしていない!」

「何の理由もなくQを怒らせるなんて!本当に度が過ぎる!」

「あぁ、私の株式が!計算してみると、数千万円も下がっているぞ!」

寺田おじいさんは胸を押さえながら、周りの人々に叫んだ:「覚えておけよ、私が今日ここで倒れたら、それは寺田凛奈というこの不孝な若者に怒らされたせいだ!」

周りの幹部たち:「……」