第485章 捕まえた!

寺田雅美はパソコンの画面を見つめ、次第に不気味で陰険な笑みを浮かべた。あのボタンを押しさえすれば、寺田家の人々が落ちぶれていく様子が見られるのだ!

興奮で指が震えていた。

そして、彼女は目を見開いて、そのボタンを押した!

次の瞬間、会社のすべてのデータが消去され、寺田真治が慌てふためく姿が見られるはずだった。しかし……

ボタンを押した途端、目の前のパソコンの画面が突然真っ暗になった!

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寺田グループ。

寺田凛奈は、彼女がファイルを破壊しようとした時点で、すでに操作を開始していた。指が素早くキーボードを叩き、相手のために罠を仕掛けた。

寺田雅美の技術は確かに向上していた。少なくとも特殊部門は今までネットワーク上の波動から彼女の存在を捕捉できていなかった。

よく見ると、寺田凛奈の耳にはBluetoothイヤホンが付いていた。