第508章 黒猫?

渡辺光春との電話を切った後、しばらくすると、光春が突然彼女に投稿を送ってきた。

その投稿は国内の漢方医学界の交流サイトにあるもので、今回の漢方医学と西洋医学の対決について、客観的な評価が示されていた。

堀口佳暉は、最近海外で医術が飛躍的に進歩し、先日も非常に危険な手術を終えたばかりだった。手術の様子は録画され、彼の手の安定さはAntiに匹敵するほどで、海外では既に彼とAntiを比較し、誰が第一聖手なのかという議論が始まっていた。

もちろん、現時点ではAntiが依然として公認の第一人者だ。堀口佳暉はようやく追いついてきたばかりだからだ。

しかし、国内の漢方医たちが警戒するには十分だった。この堀口佳暉は決して見かけだけの人物ではなく、確かな実力の持ち主だったのだ!

その下には彼が治療した症例の説明もあった……

寺田凛奈が投稿を閉じると、光春からのメッセージが届いていた:【凛奈姉さん、漢方医学界が彼と対決して、勝てると思いますか?】

漢方医学と西洋医学が医術を競い、その場で患者を診るというのは、そもそも漢方医学が不利なのだ!

西洋医学は様々な機器を使用できるが、漢方医学は自分の判断だけに頼らざるを得ず、しかも効果が遅く、即効性のある治療効果を見ることができない。

この堀口佳暉は間違いなく実力者で、さらに西洋医学界の重鎮たちも何人か集めている……

寺田凛奈は返信した:【厳しいね。】

光春:【……そこまで正直じゃなくてもいいのに!】

寺田凛奈は口元を緩めた。

彼女が携帯を置くと、執事が小泉家の従妹が来たと告げた。そこで彼女は部屋を出た。出るなり、階下から寺田治の声が聞こえてきた:「小泉さん、お久しぶりですね!」

小泉佐友理の臆病そうな声が返ってきた:「あ、あなたまた家にいるんですね!」

寺田治:「いやぁ、これから藤本悠佑とゲームしに行くところだったんだけど、君が来たから!おもてなししないとね!」

小泉佐友理:「結構です、私は従姉に用があるだけなので、あなたは行ってください!」

寺田治は正々堂々と:「それは駄目です。主人として、あなたを見守らないと。」

小泉佐友理:「……」

寺田凛奈はこれ以上聞いていられず、階段を降りて小泉佐友理の方を見た:「どうしたの?」