寺田凛奈が異議を唱える前に、藤本柊花は嘲笑い、口を開いた。「倉田隊長、発言には根拠が必要ですよ!Yを知った時も、Yは本物だと言っていましたよね。今になって、なぜ黒猫が本物だと確信できるんですか?」
倉田隊長は冷笑した。「もちろん、私なりの確信がありますよ!それに、黒猫は本物であるだけでなく、入江冬月が黒猫との連絡を取り付けてくれました!我々が逮捕した数人の容疑者は、今まで一言も有用な情報を話していませんが、黒猫はそれを聞いて、尋問方法を考案してくれることになりました!具体的な方法は、入江冬月と黒猫が一緒に検討することになっています!」
彼は自分の言葉を終えると、自ら拍手を始めた。「だから今日の小さな誤解は、もう水に流しましょう。入江冬月は若いし、詐欺の世界に触れたことがない。それに詐欺師の手口は巧妙だから、騙されるのも当然です!」