第573章 私が黒猫だ

入江冬月という女は無邪気な笑みを浮かべ、周りの人々は見るに堪えなかった。

皆が藤本柊花を慰め始めた:

「柊花、仕事だから協力したらどう?それに、入江冬月のアンケートはそんなに難しくないよ!」

「そうだよ、協力しようよ!私はあなたのアンケートの内容は知らないけど、私のは簡単だったよ。プライバシーを話すのも大したことないし、入江さんは守秘義務があるから!私たちは双方向の守秘義務契約を結んでるんだから!」

彼らが結んだ守秘義務契約は双方向のものだった。

つまり、彼らは入江冬月から受けた守秘義務契約の内容のアンケートについて外部に漏らすことができず、同様に入江冬月も彼らの回答を他人に話すことはできない。

さもなければ契約違反となる。

「柊花、あなたのアイドルって黒猫でしょう?入江冬月の言い方だと、アンケートを出せば黒猫に会わせてくれるみたいだよ!」